宣言/オノテツ

先月の産休前ラストライブが終わってから昨日まで、しあわせな産休ライフを送るために必要な資金を稼ぐべく、ほとんど寝ないで働き続けていたから、ちょっと眠たい。
それでも事務所絡みの仕事はひと通り片が付き、しばらく仕事しません宣言をしてきたから、ようやく当初の宣言通り、家に引きこもることが可能となった。


だが、引きこもったら引きこもったで家の仕事場の床に段ボール箱が転がっており、中には原稿が200本ほど入っているから、なかなかノンビリとはさせてもらえない。
来週の火曜日までにそのすべてに目を通し、評価のコメントを書かなければならぬことになっている。
原稿の一本一本は1000字程度の短いものだから読むのに苦労はない。
が、コメントを付ける作業をやってみると、30本ほど進んだところで早くもネタが尽きた。
どれもこれも似たような内容で、しかもひとつひとつが短いから、コメントに変化をつけようにも限界がある。
200本分ひねり出すのはホネが折れるが、ホネ折ってなんぼの商売だから惜しげなく折ってさしあげようとは思うものの、思いのほかホネが折れる仕事で、カックンカックン頭が揺れてきた。


さて、この段ボールが片付いたらいよいよ完璧な引きこもりライフに突入と意気込んでいたら、ひょんなことからドキュメンタリーの音楽の制作を引き受けることになった。
打ち合わせやら音の採集やらで何かと出歩くことになりそうだから、せっかくの引きこもり宣言もオオカミ少年の遠吠えに終わりそうな気配が濃厚である。
生まれてくる子どもには、「ウソつきは泥棒の始まりだが、人生の終わりではない」と教えようと思う。