生物兵器/コジマ

熱帯魚を飼っていると、小さな巻貝が水槽内で爆発的に増えて困ることがある。
我が家の水槽が、今まさにその状態なのだった。

以前は、日本の河川でよくみられるモノアラガイ系の奴が多かったのだが、どういうわけだかある日を境に徐々に減少し始め、今はほとんどいなくなってしまった。
代わりに出現したのがヒラマキガイ系の奴だ。
多分「ヒラマキミズマイマイ」という種類だと思うのだが、アンモナイトみたいな形をしている2〜3mm程度の貝で、これが数ヶ月前からえらいことになっているのだ。
モノアラガイは殻が柔らかいので、グッピーのメスがよく襲撃してエサにしていたのだが、ヒラマキガイはかなり固いので増える一方である。
水槽の壁にたくさんくっついていて、なんだか見苦しい。
見苦しいだけならいいが、水草も食って葉っぱを穴だらけにしてしまい、最終的には枯らしてしまう。
死ぬとカルシウム分が溶け出して水質を悪化させるという話もネットで読んだ。
要するに、増えるとろくなことが無い。

暇なときに手でせっせとすくい出して捨てているのだが、まったく減ったように見えない。
というか、むしろどんどん増えているような気がする、いや絶対増えている。つまり全然追いついていないわけだ。
熱帯魚屋に行くと「スネールほいほい」みたいなワナも売っているのだが、どうもあまり効果がないと言う話もきく。

こういう時は一度魚を水槽から全部出してしまって、砂利も水槽も全部洗うとかなりスッキリするのだが、この寒いのに水遊びをする気にはどうしてもなれない。
それに、面倒くさいじゃないか。
というか、こうして人力で退治をしているのも凄く面倒だ。第一、どうも徒労のような気がする。
そういうわけで、ここの所、なるだけ水槽を見ないようにしていたのだが、それじゃあ水槽が存在している意味が全くないじゃあないか。

どげんかせんといかん(宮崎以外では死語)と考え、生物兵器を使うことにした。
つまり、貝を食べる生き物を水槽内に放せば良いのではないか、と考えたわけだ。
ただし、メダカやグッピーをも食べる生き物だと都合が悪い(例えば淡水ふぐとか)。
そう言えば以前、ネットで「金魚が最強」と言う話を読んだことがあったのを思い出し、半信半疑ながら「コメット」と言う品種の、10センチ程度の金魚を1尾買ってきてみたのだが・・・・

結果、これが大正解。
4時ぐらいに水槽に入れたのだが、7時ぐらいに確認してみたところ、コメットが行動できる範囲のヒラマキガイは、あらかた居なくなってしまった。
っつーか、こいつ小さいのにこんなに食うのか?スゲエな。
ヒラヒラした見た目なのに結構パワフルなので、とりあえず「小沢真珠」と名付けてみた(通称マジュ様)。

スネールでお困りのみなさん、金魚最強説は本当でした。
是非おためし下さい。

しかし、この金魚が大きくなっちゃったらどうすりゃいいんだろうね。