後悔/オノテツ

悔やんでも悔やみきれないことに、昨日のギロチン工場のデビューライブを見逃した。
高円寺で、しかも出順が4番目と聞いていたから十分間に合うと踏んでいたのだが、いや、実際に朝から始めた仕事は7時過ぎには終わっていたから、そのまま神楽坂から直に高円寺に向かえば確実に間に合ったはずなのだが、いざ出発と思ったちょうどそのときになって大至急の仕事が発生し、どうにも終わりそうにないから家に持ち帰って続きをやり、どうにかこうにか終了したのが夜中の3時である。
ギロチン工場といえば、ギターが3人にベースが2人、弦の数があわせて26本というハープ並みの編成でありながら、ドラムが女子ひとりというアンバランスの極み。
その不条理さがかもし出すロックの核融合放射能漏れ事故を、ぜひこの目で目撃したかったものである。
どうか今回のライブを反省したり後悔したりすることなく、今後もライブハウスに出続けてほしい。


さて、今日は昨日とはうってかわって予定より早く仕事が退けたから、吉祥寺のシルバーエレファントでわがままな月を観た。
くじ引きでその都度演奏者を決めるという、まるで罰ゲームのような趣向で、いったいいつわがままな月が登場するのか誰にもわからないという奇妙な企画なのだが、とりあえず会場に入ってみると、やがてくじ引きがはじまって、運良くわがままな月の出番となった。
うまくいくときはすべてがうまくいく。
いかないときはいかない。
今夜のわがままな月はゆかさんひとりの演奏である。
ゆかさんは一段とやせ細っていて心配になったが、本人はやせ過ぎで声が出ないと言っていたものの、高音の伸びやかな美声に変わりはない。
でも、たしかに低い音程が少し出しにくそうだ。
食欲の秋になったらいっぱい食べて、森久美子並みに太らなければいけない。


帰りがけにガードをくぐって南口の側にまわると、ビルの改装工事のために閉店していた「いせや」が再開している。
もうとっくの昔に再開していたのかもしれないが、最近焼き鳥屋で飲むことが少なくなったので、今まで知らずに過ごしていた。
昔のオレだったら相当悔やんだだろうが、今はさほど気にならない。
そういえば、「戎」にももう半年以上行ってない。