恐怖と懺悔/コジマ

件の反戦ビラ裁判の不当判決以来、世間様(主にネット世論)の不寛容さについて糾弾し続けてきた俺なのですが、本日、自分の持っていた偏狭さに気づかされました。
ここに懺悔いたします。
申しわけ有りません。

事の次第はと申しますと、駅前のスーパーに買い物に行った時のこと。
自転車を停められそうな場所を探して、駐輪場付近をウロウロしていたら、20代前半ぐらいで、地味めの格好をした男子の、10名ほどの集団を見つけた訳です。
皆、せっせと道路のゴミを拾って、清掃活動に励んでいるご様子。
一体どういう集団なのだろう、といぶかしく思いながら眺めていたら、一人が顔を上げ、俺を認めると満面の笑顔でこう言ったのです。

「こんにちはっ!」

あまりの衝撃にたじろいでると、他の若者達も顔を上げ、同じく満面の笑顔で俺に向かって口々に

「こんにちはっ!」

「こんにちはっ、良いお天気ですねっ!」

等と挨拶をしやがるでは無いですか。

こっ、怖ええええええ!!!

俺は、あまりの恐怖に、何も答えることが出来ませんでした。
っていうか、多分顔引きつってたと思う。
もし銃を持っていたら、迷わず撃ち殺していたとすら思います。
だってスゲエ怖かったんですもの。
以前中央線の中で、ヤクザ風のオヤジに絡まれた時より全然怖かったです。

考えてみたら、彼らは

1.道路を清掃中だった。

2.笑顔だった。

3.大きな声で挨拶をした。

と、悪いことどころか社会的にはむしろ「良いこと」しかしていないのであるが、俺は何故こんなに恐怖感を抱いているのだろうか。
確かにうさん臭くはあるのだが(多分宗教だろうね)、それだけでここまで怖いと思うことは無いと思う。

しかし、確かにその時俺は、彼らには近づいてきて欲しくないと思ったのです。
本当に済みません。

しかし、彼らの正体は一体何なんでしょうね。
願わくば、もう二度と会いたくありません。
だって怖かったんだもん。