歌声/コジマ

とても良い歌を聴いた。

高円寺円盤に、オノテツソロを聴きに行ったのだ。
出演者各人、今まで人前でやったことの無い事をやる、と言う企画らしい。

オノさんがやったのは「人前で歌う」と言う事だった。
俺はテール・スープのデモテープやカラオケ(ジョン&パンチの『ライブ』で、カンガワに無理矢理歌わされていたW)で何度かオノさんの歌は聴いた事はあるのだが、この様な形で彼が歌うのを聴いたのは初めてだ。
そりゃそうだ、だって「今まで人前でやったことの無い事」なんだもんね。

それがとても良かったのである。
何というか、美しくて儚い歌だった。
多分2回ほど泣きそうになった。

確かに上手くは無い。
ピアノも、いつもと違って自信無さげであった。
とても小さい声で、ピアノの前でうつむいてボソボソと不器用に歌うのだが、しかし素晴らしく風情が有った。
曲も、ギリギリまで作っていたとは言うがとても良い曲だったと思う。
オールドボーイ」原作版で描かれた歌は、多分このようなものでは無いか。

ライブのあと、円盤の特売コーナーを漁っていたらThese immortal Soulsの国内盤を発見。
これは大好きなバンドで、もうとっくに輸入盤で持っているのだが、歌詞が知りたかったから購入。
ローランド・ハワードのボーカルが好きな人だったら、多分オノさんのボーカルも好きだと思う。

オノさんは「恥ずかしかったからもうやらない」みたいな事を言っていたが、年に2回ぐらいは聴きてえな。