24時間戦えま。

毎年のこととはいえ、今年もいつのまにか5月になっていて、世の中のトレンドからひとり取り残された気分である。
DJ OZMA紅白歌合戦で物議を醸したのがつい昨日のことのように感じられるが、それは昨日どころか昨年の出来事だ。
芸能界の重鎮、K島三郎氏が鼻息を荒げて怒っていたそうだが、たしかにそこは「合戦」の場だから、鎧を脱ぎ捨ててハダカでノコノコ出ていくなど、戦う前から白旗を掲げるかのごとき愚挙であった。


だが、見方を変えれば、武器を捨てよという平和のメッセージが込められていたわけで、木更津の漁港から海を越えて世界に訴えかけるという、地球規模の尊い行為といえなくもない。
ところがどっこい、ハダカのように見えて実はボディースーツでしたという、いささか古典的なオチが用意されていたから、話はややこしくなる。
平和主義者の願いと青少年の妄想を無残に打ち砕く、ちょいワルおやじもビックリな姑息なトリック。
戦いの場に丸腰で挑むと見せかけ、周囲をハラハラさせておきながら、実際には弾丸をも難なくはね返してしまう人造人間だったという、ウラでほくそえむ博士の顔が目に浮かぶようなだまし討ちである。
出てこい博士!こんどはオレが相手だ!
もしオレが紅組のメンバーだったらこっそりそう叫んだだろう。


とはいえ世間はもう5月で、紅だ白だと終わった勝負を蒸し返すにはあまりに時期ハズレな黄金の週間。
平和な世の中を横目に、なかなか思うように進展しない仕事を抱え、緊張による過呼吸と落胆のため息を繰り返してきたが、そんな二酸化炭素感満載の日々にも一応の区切りがつき、今度こそ本当にヒマになるかもしれないという新たな恐怖がじわり押し寄せてきた。
まったく、ヒマになることほど怖いものはない。
ヒマになったら、いままで忙しさにかまけて放っておいたアレやコレに、いよいよ本気で手をつけなければならないのである。


そんなわけで、ヒマになるとがぜん忙しくなるから困る。
どうせヒマで忙しくなるくらいなら、ずっと忙しくしていたほうがよっぽど楽チンだ。
忙しいことに変わりはないだろうとヒマ人たちは言うが、ヒマで忙しいのと忙しくて忙しいのでは、精神的な忙しさがまるで違う。
ところが、空回りの仕方がほぼ同じだから、傍目にはその違いがわからないのである。
オレ自身、ああ忙しいと思いつつ鼻くそをほじりながらボーっと宙を見つめているうちに、いまが忙しくて忙しいのか、あるいはヒマで忙しいのか、徐々に区別がつかなくなってくる。


さて、忙しいといえば、5月の12日と13日には関西方面に出かけていくことになっていて忙しい。
何をするかというと、これまたヒマなことに迷宮怪のライブなんぞをするんである。
忙しいから詳細は後日お伝えするが、


5月12日(土)
大阪中津☆印(ほしじるし)限定30人
時間:18:00open/19:00start
出演:迷宮怪、金色夜叉、斉藤友秋
料金:2000円(1ドリンク付)


5月13日(日)
京都木屋町アバンギルド
http://urbanguild.net/
時間:19:30start
出演:迷宮怪、金色夜叉、夢みがち、細胞文学
料金:前売2000円/当日2500円



と大まかな予定だけは記しておく。
何時にメシを食うとか、何時にクソして寝るとかいう詳しい時間割は、決まり次第スパムメールとともに送りつけようと思うので、ヒマときにでもぜひご高覧願いたい。