勝負/オノテツ

ついにこの時がやってきてしまった。
新庄の引退のことを言ってるわけではない。
そういえば、ラストゲームは札幌で70%以上の高視聴率を記録したそうだが、そんなに大勢の人がテレビの前に釘付けになったら、身動のとれないクラーク博士が寂しがっていけない。
当の新庄はというと、8回裏の打席でまだ試合が終わっていないにもかかわらず泣き始め、9回の守備についてもそのままずっと泣き続けていた。
高校野球の監督なら「試合はまだ終わっとらんぞ!」と怒鳴りつけるところだが、新庄はプロ中のプロだから誰にも文句を言われる筋合いはない。
文句を付けるどころか、中には思わずもらい泣きした人もいたはずで、笑いを与え、涙を与え、夢と希望を与え、これほどファンに多くのものをプレゼントした選手というのは、長嶋茂雄を除いて他にいなかったのではないか。
おそらく誰もが、あの8回裏ですべてが終わったと感じたはずだ。
相手の中日ドラゴンズの選手でさえ、さらには勝負師の落合監督でさえそう思ってしまったふしがある。
そう考えると、新庄の涙は決して独りよがりのものではなく、チームを手っ取り早く勝利へと導く献身的なプレーだったとも言える。
彼は案外、個人よりチームを優先する人なのだ。
何より試合の翌日、新庄自身が言っていた。
素晴らしい仲間たちともう一緒にプレーできないかと思うと、どうにも涙が止まらなかった、と。
卒業式かよ、おい。


で、話をもとに戻すが、ついにこの時がやってきてしまったのだ。
金色夜叉とサシで勝負する瞬間である。
いよいよ明日、29日の日曜日だ。
場所は札幌ドームからおよそ1千キロ南へ下ったところにある、高円寺の「円盤」↓
http://www.enban.org/


オレと金色夜叉の他にも、いま最も世界に近いオトコ竹田和也率いる「%ホセ」や、インドからエクアドルまで世界をマタにかけるオトコ鈴木伸午のソロなど、名だたる勝負師がしのぎを削る。
テレビ中継されれば視聴率700%ホセも夢ではない企画だが、残念ながら放映権が切れてしまったから、見たい人には直接会場まで足を運んでもらうしかない。
何度も言うが、会場は札幌ではなく東京の、しかも高円寺の円盤である。
日時は29日の日曜日、午後7時から。
来てくれた人の中から抽選で一名様に笑いと涙をプレゼントするつもりだ。