放電旅行/コジマ

夏はキライだキライだと文句を言い続けてきたが、一つ良いところを思い出した。
それは18切符が使える季節であるところです。
もう期限ギリギリだったので、無理に仕事を前倒しにして強引に終わらせ、しばらく旅に出ていた。

帰還日だけ決めて、目的地も目的も決めずにフラフラ適当に移動。
何故か「適当」にすると、甲信越に向かってしまう。
そういう訳で、中越から上越辺りをブラブラ。
その間、本も読まず音楽も聴かず。

朝から一本の管の如くビールを飲んで小便をし、日本海や見渡す限りの稲穂や満天の星を阿呆の如く眺め、もの凄くいいかげんな仕掛けで釣りをし、一日に何回も風呂に浸かってふやけ、電車の中で惰眠をむさぼり、夜は夜で適当な居酒屋にしけ込んで地魚と地酒を暴飲暴食。
そうだ、俺はこういうのが好きだ。

見事なまでに放電・弛緩しきって、良い塩梅で帰還したのだが、メールボックス開けたら183通のスパムメールがあふれかえっていてうんざり。
また駅に戻って適当な電車に乗り込み、二度と帰ってきたくないような気持ちに。
俺が居なくなっても探さないで下さい。