増量作戦/オノテツ

以前告知したハーピー10周年ワンマンライブ、無事に終了しました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
次回20周年のときには、オレももう50歳ですよ。
少しは分別のつくゴミ人間になっているでしょうか。


ところで、やせ我慢こそがダンディズムとばかりに我慢に我慢を重ねてきたら、ここ数ヶ月でずいぶんと痩せてしまい、いつの間にか体重が3キロほど落ちていることに気がついた。
最も重かった高校時代と比べて10キロも減量している。
オレは別に痩せたソクラテスになるつもりはないし、むしろ太ったマラドーナになりたかったのだが、このままじゃMr.オクレさんだ。
Mr.がついてるから「さん」はいらないのか?
でもMr.は名前の一部だからやっぱりいるのか。
よくわからないから芸能人名鑑で調べていたら、名前の一件はともかくとして、彼が思いのほか体重があるらしいことを知った。
身長160cmに対して体重が50kgと記されているから、それを肥満度の計算式に当てはめてみると、オレなんかよりずっと立派な体格をしている。
何となく悔しい。
悔しいから、今からオレもせっせと食べて体重を増やすことに決めた。


とはいえ、食べても食べても太らない快便体質だから、これまで通りじっと座って仕事をして、酒を飲んでメシを食っているだけじゃダメだろう。
何かしら手を打たなければと思い、ジムに通って運動することにした。
これまでウンコとして体外に垂れ流していた部分を筋肉に変えてやれば、自ずと体重も増えてくるに違いない。
そう考えて、いっこうに走らない自転車のペダルを空回りさせたり、ベルトコンベアの上の道なき道を歩いたり、背後霊のごとくおもりがぶら下がったレバーを押したり引いたりしながら、虚しく汗を流してきたのだが、確かに喉が渇いて缶ジュースを一気飲みするし、腹が減ってハーゲンダッツのアイスをガツガツ食うから、消費した以上のカロリーを補充した感がある。
体重増加に寄与した爽快な気分だ。


それなのに、家に帰って体重計に乗っかってみると、さらに500gほど減っている。
想像以上に汗をかいていたようで、逆効果テキメンである。
Mr.オクレの背中が徐々に遠退いていく。