3時就寝、10時起床。
昨日の日記でおかしなことを書いたら、さっそく全国5963人のテールスープ・ファンからメールが送られてきた。
その中のおよそ1割がオレの自殺のキケンを気にかけ、残りの9割は盗撮で捕まることを心配している。
概ね正しく読み取ってもらえたようでホッとした。


ところで自殺ではないが、今村昌平監督が死んだらしい。
カンヌで二度もパルムドールを手にした人が映画祭閉幕の直後に亡くなるとは、なんとも出来の悪い脚本で、死神さまのセンスの無さにホトホト呆れる。
そのカンヌでは、ここ数年日本映画の話題がめっきり聞かれなくなっている。
理由はいくつかあるだろうが、今村のように土臭い「日本像」をわかりやすく描く監督がいなくなったというのも、一つの要因に挙げられるかもしれない。
などと首尾よくまとめるのは、それこそセンスのない見解で、どうでもいい話である。
それより何より、今年のパルムドールを本命アルモドバルから奪い取ったケン・ローチのことを祝福すべきだ。
大きな賞とは無縁な人というイメージがあったから少なからず驚かされたが、彼ももうおじいちゃんだし、この際取れるものはすべて取らせてあげたい。
そうすれば、これまで深夜枠でしか観られなかった過去の名作が、いよいよゴールデンタイムでも放映されるかもしれない。
吹き替えで、カットされまくったケン・ローチ作品は、それでもどっしりと骨太で、相変わらず反権力的で、おまけにきっと最後にはホロリと泣かせるはずだ。
でもやっぱりノーカットで観たいから、どこかの映画館でケン・ローチ祭をやってもらうのがいい。
訛りのきつい英語も、連発されるスラングも、吹き替えではニュアンスが十分に伝わらないだろうし。