途方に暮れる/コジマ

午前中より、かねてよりの念願だった仕事部屋の模様替えを敢行。
これがあると部屋が狭くて絵が描きにくいので、納戸に移動させようと思ったのだ。
 
しかし、納戸に移動させようとすると、そこに置いてある楽器と昔の作品を移動させねばならず、とりあえずそれらを居間とカンガワの部屋に一時移動させて本棚を移そうとしたのだが、本棚を入れるつもりだった場所があと1センチほど隙間が足らず、どうしても入らない。
なので納戸の元からあった本棚をズラすためにその中の本を全部出したのだが、そうすると居間とカンガワの部屋に移動させた楽器と作品をさらに台所に分散させねばならず、色々やっていたら折り畳んでいた作品がばらけて大惨事に。
よりによってばらけた作品というのは、幅約2メートル、縦約3メートルの帆布の6枚組、つまり展示しようとすると最低でも幅12メートルの壁面が必要になるという後先考えずに作った俺の作品の中でも一番でかいブツであり、当然一般家庭の室内、しかも楽器と積み上げられた本が乱立するような室内では、畳むどころか移動させる事すら困難な代物だ。
なんとかしようとしてもがくうちに、本の山が大雪崩を起こす。
ギターが倒れる。
お茶のペットボトルがひっくり返る。
等の二次災害を起こし、もう誰か俺をこの家ごと焼いてくれないかと言うような気分になった。
 
えてしてこういうときに、人というのは現実逃避をしがちである。
本棚の整理時は特にネタを拾いやすい。
以前集めていた「ものみの塔」の出版物を発見、ついつい読みふけってしまう。
別に彼らの教義はどうでもいい・・・というか寧ろ嫌いなのだが、言っている事がいちいち狂っている上、挿し絵が最高に面白いので、ネタとして読む分にはなかなかのものなのである。
 
はっ、と気が付くととっぷり日が暮れていた。
半べそをかきながら、やっと本棚を設置。
しかし、本と楽器と作品はまだそのままである。
 
気が付いたら、仕事部屋だけではなく家中全部がもの凄いことになっており(何処かで見た風景だと思ったらアレだ、ホリ君の部屋だ)何処か遠くの漁村とかに逃げて、ワケアリな感じの流れ者の漁師として第二の人生を歩みたいような心持ちになった。

とりあえず、今日は疲れたのでもう寝る事にする。
寝床がロフトベッドで本当に良かったと思う。
 
ああそうだ、ちょっと告知。
明後日の土曜日、「遅れてきた青年」でギターを弾きます。
詳細情報こちら
http://www.geocities.jp/tail_soup666/index.html