なんだか本がいろいろ/コジマ

昨日今日と、何故か本が沢山集まる日だった。

昨日はバンドリハの帰りに、ヒガシ君レコメンテッドの3冊。

1冊は「こころのファイル」(福西勇夫著、南山堂)。
先日買ってちょっとお気に入りだった本「虫の味」が連載されていた業界紙「薬局」にて絶賛連載中(?)のエッセイ、らしい。
「虫の味」よりかは洗練された本W
http://www.nanzando.com/books/3836.php

そして「地の底の笑い話」「追われゆく坑夫たち」(共に上野英信著、岩波)。
筑豊炭田、つまり俺の田舎のお話。
「笑い話」の挿し絵は先日画集を買った山本作兵衛の作品が使われている。
「追われゆく〜」の方に一寸目を通したのだが、相当に拳の硬い一冊みたいだ。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/41/X/4150230.html
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/41/8/4150240.html


今朝起きたら図書館からメール。
一寸前に書庫に収蔵されている本を注文したのだが、それが届いたらしい。
今日は古本屋で店番の日だったので、出勤前に自転車で寄って受け取る。
「ブリンジ・ヌガグ 食うものをくれ」(コリン・ターンブル著、筑摩)。
高校生の頃一度読んで、相当凹まされた。
多分、今まで読んだ本の中でも最も世知辛い内容の1冊なのだが、近頃自立支援法の絡みで思い出して再度読みたくなったのだ。
絶版なので古本屋を随分探したのだが見つからず、図書館にリクエストした次第。
政府の方針で農耕主体の生活に切り替えさせられた狩猟民族「イク族」のコミュニティがどのように変質していったかが描かれている。
近頃社会学関係のブログやミクシのコミュを時々覗くのだけれど、昨今の一部大学の社会学では、社会的弱者は切り捨てる方向で教えているらしい。
そういう事を教えているセンセイ方には、是非是非これを読んで頂きたい。
これに書かれているのは「未開な土人の残酷物語」ではなく、もっと普遍的な真実なんだと思う。
http://am.tea-nifty.com/ep/2004/06/mountain_people.html
http://am.tea-nifty.com/ep/2004/07/donner.html

お店でワゴンの整理をしていたら、特価本コーナーで「世界ノンフィクション全集」(筑摩)の20巻発見。
特に探していた本ではないのだけれど、サブタイトルの「ピグミーとの八年間」に引っかかる。
「ブリンジ〜」の著者ターンブルは、イク族の前はピグミーと暮らしていたらしい。
これも巡り合わせだろう。
目出度く積ん読の仲間入り。

お客さんの持ち込みで、「生協の白石さん」(講談社)を買い取る。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062131676/503-8723089-7974329
今までノーマークだったのだが、ちょっと目を通してみたら、ホッコリとした味わいのあるなかなか良い本。
今話題のベストセラーらしいので知ってる人も多いと思うけど、東京農工大の学生と生協職員白石さんとの「リクエストカード」を通してのやり取りを集めたものだ。
昔読んだ「象は世界最大の昆虫である ガレッティ先生失言録」(池内紀編訳 白水社)とテイストが似ている。
http://www.cl.bias.ne.jp/~sobae/sobae/galletti.htm
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560042896/503-8723089-7974329
卒制でテンパっていた時期、これを読むと随分慰められたものだった。
なんか、同じアトリエの人間は皆これ読んでたなW 超局地的なブームだった。
疲れた時や凹んだ時に、ちょっとずつ読むのが良いかもしれない。
一寸惜しいのが、やりとりが活字になっちゃってる所だ。
直筆のリクエストカードをそのまま印刷した方が味があったと思うけど。

とりあえず借り物の本から読み始めたところ、ヤクザのTさんからお店に電話。
「俺、今週誕生日なんや。親分がドンぺり3本呉れた。オマエも何かくれW」
との事。
やだよ。
でも、「ブリンジ・ヌガグ」と「生協の白石さん」どっちが読みたいかなあ、Tさんだったら。