朝/オノテツ

7時就寝、11時起床。
ゴールデンウィークを惜しむあまり夜更かししてしまった。
わけではなく、仕事が終わらなかっただけである。
ゴールデンウィークのせいで仕事が滞ったわけではない。
単にオレのアタマが悪かっただけである。
2時間で終わらせるつもりが、調子に乗れないままズルズルと5時間。
そんなに時間をかけるべき仕事ではなく、かければかけるほど精度が落ちることは目に見えているのに、切っ掛けがつかめないから思うように進まない。
書いては消し、書いては消しの繰り返し。
そうこうするうちに夜が白々と明けてきて、カラスがカアカア鳴き出す。
この感じ、たまらなく嫌いだ。
朝まで飲んで、始発で帰るときと同じ感覚。
全身がどんよりとした敗北感に包まれている。
何より、せっかく朝が来たというのに、これから寝なきゃならないのが鬱陶しい。
もちろん眠気のピークを通り越しているから、それほど眠たいわけではなく、むしろ寝なくてもいいくらいなのだが、かといってまったく眠くないわけではないから、とりあえず寝る。
寝てしまう。
そんな半端な自分に嫌気がさす。
朝は朝で、といっても寝たのも朝だが、起きたときの朝は朝で、寝不足だから機嫌が悪い。
目ヤニでひっついたまぶたを押し上げ、鏡の前に立つと、雷に打たれたようなボサボサ頭のオレがいる。
シャワーを浴びてパンを焼き、もそもそと食っては着替えて出かける。
一日の終わりと始まりは、こんなにも味気ないものだったのか。
それはやっぱりオレのせいなのか。
それともゴールデンウィークのせいか。
今夜こそは早く寝よう。
そうしよう。