泥縄もいいかげんにしろ/コジマ

4月に入って、ここ数ヶ月の間気になっていた法律2つ、すなわち障害者自立支援法電気用品安全法通称PSE法が施行された訳だが、施行される以前も移行されてからも何が何やらさっぱり訳が分からない。

支援法については一番身近で法律の対象だった人物が死んで居なくなってしまった為、伝聞で確認するしかないのだが、やはりというか何というか現場は相当混乱している様子である。
非道い所だとまだ受給者証がゆき届いていないらしく、普通に3割負担で医者に掛かっている人も居ると訊く。あとで申請すれば返してくれるらしいが高額医療費の返還申請と同じだとしたら返してくれるまでえらい日数掛かるよ。患者の事全然考えてねえよな。
失職中の人等にとっては、3割負担は大変だと思う。精神科の場合継続して通院することが大事なので、そういう運の悪い人がこれをきっかけに病院になんとなく行かなくなるような事態にならないよう祈るばかりである。でもやっぱり増えるだろうなあ、そういう人。
悪いことばかりではなく、自治体によっては患者負担分の医療費を公費で肩代わりしてくれるようになった所等もあるとか、ちょっとイイ話も聞く。国会は完全に常軌を逸しているが、地方議会などはまだ正常に機能している所もあるという事だろう。
だが、これも施行されたあと病院に行ったら「公費負担になりました」と言われて初めて仕組みをしった患者さんも多いらしく、やはり現場は相当混乱していると見て良いと思う。
また、今は良いけど今後負担額が発生する事も勿論あり得る訳だから安心出来るわけではない。
っつーかよ、人様の命に関わる法律を、こんな泥縄なやり方で運用していいのか?
「どうせ障害者なんて半人前なんだろ、生きようが死のうがどうでもいいじゃあねえか」位の舐めた気持ちで作った法律なんじゃねえのか?
成立して半年もたってねえのに施行しやがってよ。
準備出来てねえんだったら施行を延ばせってえの。

PSE法の方だが、施行1週間前になって「今まで通り売っても良い」だの「あれは嘘」だの情報が錯綜しまくって訳わかんなくなったりとか、また経済産業省の作ったビンテージリストがオマエ等公文書なのに校正もしねえのかよ馬鹿野郎って代物だったりとか、大丈夫かよこの国って感じだったのは新聞やらニュースやらで嫌って程読まされたのだが、施行後現場はどうなってるのかというとやっぱり訳がわかんないのだった。
たとえばハードオフ。「4月以降、PSE無し商品は扱いません」とあれほど大々的に宣伝していたのに、やっぱりというか何というか、引き続きPSEマーク無し商品を扱うことにしたらしい。普通にローランドのvs売ってましたよ。
今日は仕事の打ち合わせその他で神田に行ったのだけれど、帰りにお茶の水の楽器屋街回ったら、常連らしき人が「PSE無し商品みーっけ」とか言って店員と遊んでいる。って事は、この街もあの法律は無視することに決めた訳だな。
それで全然オッケーだと思う。ロックンローラーだろ?何か言われても「カンケーねーよ」の一言で済ませちゃえ。大体ロックンローラーだったら感電の一つや二つしねえと駄目だぜ。
3月までに廃業しちゃった所とか、リストラされた店員とかはやりきれない気持ちだろう。
俺だったら経済産業省にガソリンまいて火を付けると思う。

子供の頃、官僚とか政治家とか、善悪はともかく奴等はきっと頭はいいんだろうなあと思っていた。
でも現実は、やっつけ仕事とか見切り発車とかばっかりで、まるで俺の仕事のやりかたみたいだ。
つまり全然駄目。
俺の原稿がクソでも誰も死なんけどね。
あ、最悪俺が失職するか。でも死なんけどね、やっぱりW