死骸の海/コジマ

tail-soup2006-02-23

仕事でタンカーを描かなければいけないのだが資料を貰ってなく、ネットで探そうと思いググってみたのだが、イイ感じの写真が見つからない。
結構せっぱ詰まった仕事なのだが資料がないことにはどう仕様もないので、三浦半島まで自分で写真を撮りに行くことにした。

オマエ今までそんなにこだわって仕事したことなんか無えじゃねえかとか、リュックから小学生のアルトリコーダー宜しく突きだしたその釣り竿は一体何だとか、スキットルに泡盛移し替えているのはどういうつもりだとか、キオスクで昼日中からビール買って飲んでんじゃねえよとか、そもそもタンカーの写真だったら三浦まで行かねえでも都内で済むだろとか突っ込み所は色々ある様な気もするが、しかし三浦まで行かなければイイ感じのタンカーが居ないような予感がするのでしょうがない。
決して妙に暖かいから家に籠もっているのが嫌になった訳ではないのである。

家から2時間強かけて、京急三浦海岸駅に到着、もしもの時に備えて駅前のスーパーでビールを補給。

この路線では、以前は京急大津によく釣りに行っていた。
あそこは駅前に小さい商店が幾つかと「スーパーグレート」という超偉大な感じの名前を持つ小さめのスーパーが一軒有るきりだったが、こちらの方が駅前は開けている様だ。

海岸に着いてみたら、水面に見えるのはウィンドサーフィンをする若い衆と漁船が数隻だけで、タンカーなんか影も形も無かった。
まあいいや、タンカーの写真なんかネットでナンボでも拾えるし。

取材は15秒で諦めたが、せっかくここまで来たんだから、一寸ぐらい竿を出さなければお魚さんに失礼に当たる。
釣具屋で餌を買おうと思い、探したのだが見つからない。
1時間ほど必死になって捜索したのだが、どうしても見つけることが出来ず、断腸の思いで釣りは諦めた。
今日はこれ位にしといてやる。

しょうがないので、海岸を散策。
漁港があるせいか、結構珍しい生き物の死骸が沢山落ちている。
でかい貝だとか、深海性のカニやヤドカリだとか、ワニゴチだとか、サメの一種だとか。
多分、網に掛かったが商品価値の無いブツを捨てているんだろう。
興味深い生き物が多く面白くはある。しかし何も海岸に捨てずとも海に放してやればいいのに、とも思うが、忙しい時はこんな風に処理してしまうんだろうなあ。


日が暮れるまで海に居た。

ところで、別口でマルスズキとヒラスズキとタイリクスズキの特徴を図解せよという依頼が来ているのだが、こちらも手元にイイ感じの資料が無い。
これも自主的かつ熱心に取材したい所だが・・・・・・