正月/オノテツ

正月なんて2年か3年に一度来れば十分じゃないかと、この時期になるといつも思う。
こう毎年毎年正月が来るようだと、マンネリ化が進んで目出度さが半減するようだ。
たぶん、オリンピックのように4年に一度くらいがちょうどいいのであろう。
それじゃあ寂しいという人もいるだろうが、そういう人はオリンピックと世界選手権が交互に行われるように、クリスマスと正月を2年ごとに交互に祝うとよい。
などと、大掃除をしながら考える。


家の前の敷き板をはずして溜まった落ち葉を掃き、泥をすくう。
脚立に上って枝に残ったもみじの枯れ葉を落とし、車庫の屋根の樋を直して水を流す。
それから何年も洗っていなかった網戸を洗い、風呂場の掃除をした。
それだけ済ますともう日が傾きかけていて、急いで子どもをベビーカーに乗せ、散歩がてら食材の買い出しに行く。
家に帰るとまもなく日が暮れて、本当はベランダの掃除もしたかったのだが、ここで時間切れである。
一年のうちで一番日が短いこの時期に大掃除とは、なんと不合理なことかと思う。


本日やるつもりだった作業としては、あとは家でやる仕事が一件と、今年いっぱいが締め切りという原稿がひとつ。
とはいえ、仕事は来年早々に仕上げればいいから急ぐ必要はないし、原稿の執筆はどこをどうひっくり返しても間に合いっこないから、今日はもうやらない。
ヨメさんが年越し蕎麦を食いたいといって、近所のスーパーで蕎麦を買ってきたのだが、子どもを風呂に入れたりオッパイをあげたりしているうちに年が明けてしまった。
新年早々、年越し蕎麦を食う。