カセット/コジマ

最近、CDのフォーマットで音楽を聴く事が減ってきた。
MP3でもビニール盤でも無く、じゃあ何で音楽を聴いているのかと言うと、なんとカセットなのです。


仕事中は音楽をかけっぱなしにしてないと嫌な質なのだが、仕事部屋にあるラジカセのCDが壊れてしまい、仕方なくガキの頃色々とダビングしまくったカセットを引っ張り出して聴きだしたところ、思いの外自分がムカシ聴いていた音楽が面白くて、すっかりハマってしまった次第。


多分、一番カセットを多用していたのは10代の頃だ。
お金が無いので、貸レコード店や人から借りてダビングしまくっていた頃である。
その頃大好きだった音源は、大人になってからCDや中古レコードで買い直した。
今良く聴いているカセットは、当時は好きだったけれどその後段々興味がなくなってしまったもの、当時はよく分からなかったもの、今となってはCDもレコードも手に入りにくかったり、最初っからCDやレコードにはなって居ないもの(ライブ会場で録音したブツとかね)等だ。


今、一番プレイヤーで回っているのは、多分ローザルクセンブルグの1stアルバム「ぷりぷり」。
これは「当時は好きだったけれどその後段々興味がなくなってしまったもの」に入る。
このアルバムは大好きだったんだけど2枚目があまり好きになれず、どんとの次のバンド「ボガンボス」に至っては全然駄目で、ローザの事はすっかり忘れてしまってこのカセットも前の前の家からずーっと段ボールの中だった。
しかし、今改めて聴いてみると、やっぱりこのアルバムは良いアルバムだと思う。
あと、昔は気が付かなかったベースとドラムのコンビネーションなども今なら理解出来る。
そう言う意味では、俺にとっては「当時はよく分からなかったもの」の範疇でもある。


調べたところ、どうもリマスター盤が出ているようなのでネットで色々検索していたら、ローザのドラマーだった三原重夫氏のウェブサイトとブログがヒットして、これもなかなか興味深いのだった。
今はドラムチューナーやレッスンなどをやっているらしい。
彼の音楽や音響に対する見解は、全面的にでは無いにしろ、ポンと膝を打ったり目からウロコだったりする部分が多く有り、大変勉強になる。


三原のブログを読んでいて、思いがけず昔のバンド仲間の名前も見つけた。
昔、カンガワと俺が参加していたバンド「まつゆきやすこーず」(非道い名前だが、音的には割とイケてたと思う)と、「ザリトリン」(変な名前だが、音的には割とイケてたと思う)の最後のドラマーだったカジワラくん。


三原曰く、
「ものすごい力んで、物凄くハシるヒトだが、梶原君のタイコは、僕は好きである。
これほど骨惜しみしないでフルパワーで叩き続けるのは、並大抵ではない。
実際、乗ってきた後半では、久しぶりに「おー!」という瞬間が一杯あった。

ま、普段は、タムの叩き方について
「力まず、スティックをヘッドに押し付けずに上手く弾けば鳴る。」
ってな風に教えているが、梶原君には、言わないな。
ルースターズの池畑君に奏法で説教するやつは、まあ居ない。
それと同じである。

上手くも無く、面白くもなんとも無いドラマーばかり増える中で、
こういう存在感を持ったドラマーは稀有である」


うん、たしかにカジワラくんのドラムはものすごい力んで物凄くハシるんだけど(笑)スゲエカッチョイイんだ。
ザリトリンは、彼を入れて演ったラストライブで、初めてやりたかった事がやれた。


今も頑張ってんだなあ。
なんか嬉しかった。