レッツダンス(変拍子&ポリリズムで)/コジマ

晩飯の買い物がてら、近所の商店会の盆踊りに行ってきた。
会場は、普段は駐車場として使っているらしい小さな広場なのだが、想像を遙かに超えた盛況ぶりで驚かされた。
この町には、他に楽しみが無いのか?


それよりもっと驚かされたのは、太鼓演奏の前衛ぶりである。
我が商店会の盆踊りも「櫓の上に太鼓をしつらえレコードに合わせてそれを叩き、その拍子に合わせて踊り手が櫓を中心に輪を組んで踊る」という、オーソドックスな盆踊りのスタイルを踏襲しているのだが、3人居る敲き手が3人とも、独自のリズム解釈によって太鼓を打ち鳴らすので拍子が取りづらいことこの上無い。
音頭の基本はシャッフルであるが、彼らは無理矢理エイトビートで敲く。
かと思えば、部分的にシャッフルに戻る。
時には3拍子になる。
時々リズムが裏返る。
まあ多分、度を超したド下手なだけなんだと思うのだが、部分部分でつじつまを合わせるのでなんだか凄く前衛的に聞こえるのである。


そう言う訳で、掛かる曲は「炭坑節」や「東京音頭」などの定番中の定番だったのだが、ビートとしてはキャプテンビーフハート&ヒズ・マジックバンドや、北欧の馬鹿テク変態デスメタルバンド・メシュガーもかくやと思わせる脱臼ぶりなのだった。
当然、踊りにくい事この上無いと思われるのだが、しかし我が商店会の踊り手たちはビシッ!と踊りこなすのだ。


関係ないが、白っぽい浴衣を着た盆踊りの凄く上手い初老の男性って歳を取ったオカマみたいに見えるのだが、そう感じるのは俺だけですか?
いや、そう言う人が居たんですけど。