メガ2/コジマ

再び、メガマックを食す。
「何を好きこのんで自ら非道い目に会いたがるのか」と言われそうだが、割と好きこのんで非道い目に会いたがる質なのである(ただし、他動的に非道い目に会わされるのはご免である)。
  
  
前回食った時、「バサバサなのに脂っこい」と文句を言ったが、人から「それはコーラで流し込むと、コーラがおいしく感じるという錯覚を起こさせる コカ・コーラの戦略」だと指摘された。
つまり、あの「不味さ」は、下手くそな料理人が適当に作ったいいかげんな味なのではなく、高度な技術に裏打ちされた、計算され尽くした「不味さ」と言えるのである。
ハコを開けた瞬間、お馴染みの何とも言い難い食べ物というより工業製品みたいな臭いがして一瞬躊躇したが、意を決してかぶりつく。
  
  
不味い。
  
  
が、そんなのはもう分かっている。
味わうのだ、この不味さを。
もう一つの特徴、それは「しょっぱさ」だ。
成分表でしらべたところ、塩分は2.5gというが嘘だろと思えるしょっぱさ。
塩っ気も喉を渇かせる重要な要素である。
つまり、これのレシピを作った者は、2.5gの塩分をそれ以上しょっぱく思わせるという技術さえ持っているのである。
そう考えると、このインダストリアルなスメルも「おえっ、はやいとこ飲み物で流しこまなきゃ」と思わせるために計算されつくした香りなのかもしれない。
  
  
さて、ベストマッチングの飲み物は一体なんだろうか。
今回用意したのはミネラルウォーター、ウーロン茶、そしてコーラだ。
ビールも用意したかったが、食ったあとも仕事なので今回は断念した。
まず水だが、これは全然ダメだ、この強烈な脂臭の前には焼け石に水である。焼け石じゃなくてメガマックだけど。
ウーロン茶は、脂っこい中華料理には欠かせないというだけあってなかなか優秀だ。
だが、コーラにはかなわなかった。
コーラの炭酸と馬鹿甘さは、まさに毒をもって毒を制すというか、この極悪な食い物にはベストマッチングである。
ああ、これが帝国主義の味なのね?
ビバ、アメリカ!
今回、テイクアウトにして店外で食したのだが、ペットボトルのコーラを買っているにもかかわらず間違ってセットのドリンクも買ってしまった。
これが例の、氷入りの水増しコーラなのだが、こっちの方が気のせいか若干メガマックに合うようである。
これも計算なのだろうか?
凄いぞマクドナルド。
  
  
まあそう言う訳で、マクドナルドの人達には「牛に謝ってこい」と言いたいと思います。
人間、仕事でストレスが溜まるとこういう馬鹿な事したくなるもんですね。
そういう意味でも、マクドナルドは現代人の食文化と言えないことも無いでしょう。
  
  
とりあえず、牛に謝ってこい。