孤独のメッセージ/オノテツ

仕事でケータイを使うことが増えたから、受信メールと送信メールのトレイがすぐにフルになってしまう。
古いものから自動的に消えていく仕組みではなく、自分で消したいメールを選んで削除しなければならないのだ。
そうしないと新しいメールを受信できないし、送信もできない。
立て込んでいるときには非常に不便だ。
だから、思い切って新しい機種に変えた。
今までの機種に比べてメールの保存データ量が大幅に増えている。
それでいて、メチャクチャ薄い。
メンコのように薄いから、ときどきうっかり床に叩き付けそうになる。
これでカメラから何からすべて付いているから驚きだ。
しかも電話もかけられる。
試しに自分のケータイにかけてみた。
どうせ「ツー、ツー」と話し中の音が鳴るのだろうとタカをくくっていたら、勝手に留守電サービスに転送してメッセージを残せとのたまう。
言われるままにメッセージを残したらデヴィッド・リンチの世界になってしまうから、そのまま電話を切り、今後いっさい自分のケータイにかけないことに決めた。
ただでさえソフトバンクの複雑なサービス仕様を説明されて、頭の中がロストハイウェイ状態なのである。